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ERPを何故導入するのか?(企業の本音)

奇麗事は前項の「建前論」に書いたとおりである。

だが、「本音」として多い導入理由は

「現状のシステムが金属疲労を起こす前に取り替えろ。」ということだ。

勿論、ERP導入の積極的な価値も睨んでのことではあるが、
現行システムの維持管理の限界という消極的な理由が大きい。

汎用機であるホストコンピュータが陳腐化していく一方で、
オープン系のOS(WINDOWS、LINUX)に載ったソフトウェアの開発は汎用機を凌駕するまでになった。


2007年問題を指摘されるように、汎用機の言語を操れる、技術者も少なくなっていく。


それに、
これから活発化するであろう、リストラや合理化、企業統合などに
現行システムが耐えられないという読みもあるのだ。

それはそうだ。


しかし・・・

企業がシステムを入れ替えようと言う場合、膨大な予算が必要だ。

ERP自体はパッケージとはいえ、非常に高価だ。

導入規模にもよるが

ソフトとして数億円、

開発導入費用はその数倍必要だ。


導入後も毎年、ライセンスフィーや運用保守費用がかかる。


経営者から見れば、これから大規模な合併をする計画があるからとか
外圧がなければ、自ら進んで費用を投じることはない。


ERPを導入して、画期的に利益が出るという保障はないし、計数化はできない。

それでも計数化して、「これだけのメリットがでますよ。」と言わねばならない。

ROI、つまり、投資対効果である。

手っ取り早く計数化するには、
「導入で何人の人間を減らします。」

「システム維持費用を月額これだけ削減できます。」

という部分だ。

間違っても、「ERP導入によって、機会損失がこれだけ減り、利益率が向上します。」とはいえない。

何故なら、事業部門は現行のシステムでも困っていない。

そもそもシステムを導入したから儲かるようになるとは思っていない。

システムのことをよく知らない事業部門だが、この感覚は当たっている。


確かに、ERPはリアルに統合されたデータを提供してくれるが、
それによって、事業部門の生産性があがるというものではない。

ERPは「お金を間違えないように数える」ソフトであって、「お金を稼ぐ」ソフトではない。