膨大な帳票の開発はどうする?(2)
さて、わたしは、わらにもすがる思いで、伝発名人の販売元、ユーザックシステムへコンタクトした。
やってきたのは、やや頼りない営業マン(もう退職されたから悪口を言ってもいいだろう)。
伝発名人というソフトは、CSVなどのデータに吐き出したものを、帳票へ読み込むソフトだが、
■帳票設計が、スキャナで読み込んで、加工が出来ること。
■ACCESSなどのデータと連携して、計算などの2次加工ができること。
決め手になったのは、この2点だ。
さっそく、プロジェクトメンバーへのソフトウェア説明会を開催し、導入の提案をした。
価格もこの手のものとしては、破格の安さだった。
スタンドアロンだと、1式15万円。
もちろん、これに開発行為もはいるが、R/3側の開発は、常駐のSEとABAPERがいたし、帳票書式は、わたしが自分でやるつもりだった。
少なくともすべてをABAPから作成することを考えれば、破格に安く出来る。
いざ、導入してみると、いろいろな障害はあったが、何とか導入でき、今はほとんどメンテナンス不要で動いている。
A社の経済連向け帳票が、約20種。
B社のものは、合理的に出来ていて、1種類。
C社は営業報告用に、2種。
D社は特殊組合用に約10種。
一部はユーザーに手伝ってもらったが、R/3から吐き出すデータ仕様。
伝発名人側で設定する、計算式や、ODBCのデータ読み込みの仕様設計から、実際の開発までひとりでやった。
とても地味な仕事で、他のメンバーは、各社との業務要件の詰めで多忙だ。
わたしはリーダーとして失格だという目で見られていたが、これだけは他にやる人間がいない、わたししか。
どんなに馬鹿にされても、評価が下がろうと、わたしがやるしかなかった。
印刷される用紙は、5,6枚複写の昔ながらの用紙だ。
ドットプリンタも関係会社から借りてきて、毎日、帳票の打ち出しを試行錯誤した。
また、商社の担当者の言っていた仕様が完成直前で変わった時は、わたしは烈火のごとく、怒り、そのメンバー(元同僚、わたしより10歳年上だが)を怒鳴り散らした。
結局、業務に合わせて、再度、仕様変更するしかなかったが・・・・。
各工場にも出張し、設定を行い、本当に出荷業務しかやらない、おばちゃん達にわかるように教えた。
何しろ、納品書は、出荷のトラックにつけてやらねばならない。
トラブルで間に合いませんでした・・・では、許されないのだ。
こんな地味な本当に動くシステムを作る作業をやっているのに、
あるメンバーから、「そんなものは、業者にやらせたら?」と言われたとき。
工場に出張に行くのに、前日徹夜だったのに、「移動にタクシーを使うな」と言った上司。
「伝発名人の開発環境と手法はおかしい」と言った、ハードウェア担当者。
わたしはこいつらを許せなかった。
人の気も知らないで・・・・じゃあ、お前らが、何かやってくれるのか?


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