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BWについて(4)

当社のBW導入で、限定されたのは、ユーザー数だけではない。

データも限定された。

SAP R/3から抽出されたデータだけに限定された。

というか、それしか、対応する余裕が無かったというのが、正しい。


本来、BWに限らず、データウェアハウスというのは、基幹系業務のデータ(販売実績、損益数字、在庫など)に限らず、業界の統計数字や、同業他社の調査データなどを複合的に扱えるものだ。


企業内の数値だけを追いかけても、本当の企業戦略に役立つ情報データベースにはならない。

例えば、当社の売り上げが、前年比10%伸びたとしても、業界が20%も伸びていれば、当社は、他社に比べて落ち込んでいることになる。


思い出すと、R/3導入検討時に役員会議室で、社長以下の役員に、SAPの啓蒙担当の方がR/3のすばらしさを説明していた。

その時、わたしは、役員さんたちの前で、質問をした。

「R/3は、企業の業績をリアルタイムに捕らえることに優れていることは、説明をお聞きしてわかりました。
・・・ですが、ここにおられる役員の方々は、業界数値や指標なども複合的に判断すべき立場と思われます。R/3には、こういうデータは取り込めるんでしょうか?」

今思えば、青臭い、稚拙な質問だが、当時は、BWの存在も知らず、R/3が企業内の数値しか扱えないことに疑問を持っていたのだ。

SAPの啓蒙担当の方は、こう、説明した。

「今、ご質問にあったことは、SAPも考慮しております。それは、『拡張ERP』と呼ばれております。」

つまり、ERPとは、R/3そのもののことだ。

拡張ERPというのは、R/3を取り巻く、周辺システムのこと。つまりBWである。

今の言葉を使って言えば、Netweaverが拡張ERPで、コアのERPが、ECCということになる。


だが、拡張ERPであるはずのBWは実際には、R/3のデータの単なるテーブルビューでしか無かった。

我々は、R/3を導入することだけで、手一杯であり、BWは管理資料の補完システムであり、
外部データなどもってのほかというのが、実態だった。