スペクトルマン VS Dr.Sum(2)
スペクトルマン、もとい、SPECTREを見つけてきたのは、当社のF氏であった。
F氏は、当社のBIツールの構築に携わっていた。
SAPのBWにも詳しい。
SAP R/3のバージョンアップに際して、BWをどうするか?これが大きな課題だった。
問題は3つあった。
ひとつは、BWのバージョンの古さ。
R/3をバージョンアップする場合に、BWもバージョンアップしなければいけないが、どうも、R/3よりも一世代古いバージョンのBWらしい。
これをバージョンアップするには、一度、R/3と同一バージョンに持っていって、さらにERP2005のバージョンにあわせるという作業が必要だった(らしい)。
ERP2005だけでもバージョンアップが大変なのに、BWなんて・・・・。
BWはBusiness Warehouseの略だと思うが、このBig Waveを乗り越えるのは大変だ。
2つめの問題は、
BWのスキルを持つシステム部員が、少ないこと。
導入時の人間は退職してしまい、当時の設計思想自体もだれも継承していないに等しい。
そうなると、今後、BWの新しい機能を覚える以前の問題だ。
3つめの問題は、
BWの利用率が低いこと。
これは、BWのユーザーを自前のBIツールへ移行させてきた、方針によるもので、BW自身が機能が悪いと言うことではない。
しかし、ユーザーが延べ数十人なのに、今後、BWのライセンスを持って、維持していかねばならないのか?
F氏も相当、悩んでいたらしいが、SPECTREというツールを見つけてきて、我々部員に対して、製造元の電通国際情報サービスさんからSPECTREのプレゼンをしていただいた。
わたしは、BIツール自身に疎かったが、このSPECTREは、SAPクエリを使うらしい。
「SAPクエリ」というキーワードにわたしは強く反応した。
おお、つい最近、覚えたばっかりのツールじゃん!!
わたしはこのSAPクエリを使って、関係会社の手書き台帳を無くしたのだった。
SPECTREは、R/3のSAPクエリでデータをきれいな形にして、SQLServerのテーブルに書き出すものだと言う。
SAPのデータは経験した人ならわかるが、一筋縄ではいかない。
二筋も三筋も四筋も、筋肉痛になるくらいデータ構造が複雑である。
例えば、通貨の表示も元データは日本円で、100倍しないといけない。
明治時代の価格で入っているようなもんだ。
価格条件や、原価だって、むちゃくちゃにSQLを書かなければ、とって来れない。
ところが、SAPクエリを使うと、ほぼノンプログラミングで、SAP形式のデータを人間が読める形式に変換してくれる。
電通国際情報サービスさんは、ここに目をつけて、SPECTREを開発した。
SPECTREのもうひとつの長所は、差分更新機能である。
書き出すだけではなくて、差分を更新してくれるのである。
データウェアハウスをSAPの「外に持つ」ことは、「外荷物」ことである。
つまり、データを書き出しても、外に置いたデータは、常にSAPと同期をとらないと、お荷物になってしまうだけなのだ。
例えば、受注伝票をSAPから外のDBへ吐き出したとする。
その日はいい。
ところが、次の日、ユーザーが昨日作成した受注伝票をいじって、変更したり、削除したりする。
データは、毎日、追加するだけではなくて、削除、更新も面倒見ないといけないのである。
わたしは、俄然、やる気になった。
BWを何とかしよう。


スペクトルマン VS Dr.Sum(1)
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