SAPの顧客満足(2)
SAPジャパンの方々との話題は、
SAPからの顧客離れを懸念するお話から、SAPのアップグレードの話になった。
SAPを導入したものの、アップグレードそのものを躊躇する、あるいは、意味が無いと否定する・・・。
ひいては、アップグレードどころか、サポート切れの機会に、別システムに乗り換える。
これは、SAPにとっては最悪のシナリオだろう。
SAPも他のソフトウェアと同様、年間の保守費用がかかるし、次期バージョンが出たら、古いバージョンのサポート切れの期限がある。
弊社でも一昨年の暮れにバージョンアップを行ったが、旧バージョンからいかに齟齬無くバージョンアップするかは大きな課題だった。
弊社の場合、サポート切れになるのであれば、バージョンアップすることは、ごくごく(といってもミネラルウォーターを飲んでいるわけではない)当たり前と思っていた。
ところが、SAPジャパンの方のお話では、そういう企業は珍しいという。
バージョンアップには当然、通常運用時の年とは、突出して費用(投資)がかかるので、費用対効果を説明できなければ、社内稟議が通らないという会社が多いようだ。
機能アップのためのバージョンアップなら理由もつくが、単にバージョンアップによる不具合を修正するだけのアップグレード(テクニカル・アップグレードという)では、費用だけが発生することになる。
特に、ERP導入はしたけれど、今時点で、何も導入のメリットを見出せない企業だと、この上、まだ費用がかかって、それで、何も変わらない・・・・というのは、許しがたいだろう。
車だって、2年に一度、車検の費用がかかるし、携帯電話だって、ゼロ円で買っても、毎月通話料の形でハードの費用は払っていくのに。
水と安全はタダと思っている日本人は、見えないソフトウェアのバージョンアップとなると、金を払いたくないのだ。
いくつか説得の材料はあるだろう。
まず、ハードウェアの老朽化。
これは、ERPのサポートうんぬんとは別に、確実に5年ごとには機器の更新は必要だ。
ハードの更新と一緒にERPのバージョンアップをやってしまうというのが、一番、通りやすい。
日本人は、ハードには金を惜しまないから。
また、今の時期だったら、内部統制を理由にすることもできる。
だが、問題の本質は、ERPを何故導入したのか?ERPに何を期待するのか?
この一点だ。
弊社の場合は、ERP導入によって、組織の統合化を実現した。
会計部門などの間接部門を各支店、関係会社から本部へ一本化した。
受注センターを作り、各箇所で行っていた受注業務を一本化した。
また、ERP導入を機に、関係会社の統廃合や、企業買収まで行ったのである。
(ERP導入のセオリーではタブーとされている)
おそらく、ERPが無ければ、システム統合は不可能だっただろう。
ERP導入前は、関係会社の決算期を本体と合わせたり、給与支払いの日を合わせたりということすれできなかったのだから。
・・・・まあ、そんなお話をしながら、アップグレードの講演をやってくれないか、ということになった。


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