孫会社のシステム(2)
8月はERP導入プロジェクトにとって、”鬼門の月”と呼ばれている。
決算期が3月とすると、決算期に合わせて4月からERPを導入することになるが、そこから逆算すると、8月には、システムの概要設計をユーザーに発表するのが、だいたい8月頃なのだ。
で、ユーザー(もちろんパワーユーザー)を集めての説明会で、
「そんなシステムでは業務が回らない」
という声が挙がるのだ。
で、当社からみた孫会社へのシステム説明会が本日予定されている。
ERPはSAPではなく、国産のものだ。
この6月からFIT&GAPを続けてきて、だいたいの仕様は固まってきた。
説明会でもよほどのことが無い限り、導入プロジェクト破綻とはならないと思う(ならないで欲しい)。
FIT&GAPをやっていると、良くも悪くも、SAPのERPと比べてしまう。
「カスタマイズ」という言葉・・・・。
これは、SAPではかつて「パラメータ設定」と呼ばれていたように、プログラミングのことではない。
文字通りERPのパラメータの値を設定したり、伝票タイプをコピーして定義したりという、作業をやるとSAPのERPはそれなりに動作するのだ。
SAP以外の一般のERPで「カスタマイズ」というのは、プログラミングなどの開発行為を言う。
SAPでいうところのアドオンのことを他のERPではカスタマイズというのだ。
やはりロジックの点では、SAPは他のERPよりも優れている。
他のERPの設定項目は、画面表示やテーブルの項目追加などだけなのに、SAPは出荷ポイント決定、テキスト決定、価格決定などのロジックから伝票フローやシナリオまでも「カスタマイズ」で実現してしまう。
反面、孫会社で導入しようとしているERPには、SAPに無い良さも持っている。
やはり、一番の長所は、柔軟性だろうか。
画面もロジックももともと要件から作りこむイメージなので、ある意味どうにでも作れてしまう。
それから、国産らしく、業務に使う帳票が一通り揃っていることだ。
B/S、P/L、請求書、納品書、チェックリスト、与信警告表・・・・
日本式の罫線や小計改ページ、受領印欄など、ほぼ使えるものが多い。
SAPの場合は、すべて開発になる。
さあ、午後から説明会である。
今回は導入の当事者ではなくあくまでステアリングコミッティだから、気楽ではあるが、ユーザーからどんな反応が起こるか、緊張することは言うまでもない。


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