明細データのマスタ化(3)
さて、内部監査部の回収条件の実データでのマスター化の話から、派生して、実績データに基づく顧客データベースの作成へと話題が転化した。
もうひとつ、同じ種類の話題を事例で提示して、この項を終わりにしたい。
先日、現在の独自開発BIについて、各事業部へ利用実態の調査をした。
各事業部で管理損益をまとめている部門の方が中心だったので、だいたい、毎月1回、管理損益を事業部の上層部のために作成している・・・という利用実態である。
悲しいかな、これが独自開発BIの実態である。
だが、ある事業部では、同席した営業マンが周囲の目を気にしながら、遠慮がちに意見を述べた。
それは、販売実績についての見せ方の問題である。
「我々は毎日、収益性分析のデータを見ています。」
「収益性分析」と言うのは、SAPのERP上で作成された販売実績のデータをみるためのテーブルがあるが、それを一部拡張して、独自開発BIへ展開しているのだ。
「ですが、」営業マンはこう続けた。
「見たい切り口でデータを抽出しようとすると、条件の絞込みが大変なのです。」
どんな切り口かと、尋ねると、
「我々は荷受主ベースで売上利益を見ています。」
「荷受主」というのは、当社独特の言葉で、エンドユーザーのことを言う。
その事業部の販売ルートは、特約店に製品を売るのだが、特約店はいわゆる商社であり、出荷先は、物流業者の倉庫である。
製品と言うのは、メーカー向けの原材料となるので、実際に売った製品を使うのは、メーカーだ。
つまりメーカーがエンドユーザーなのである。
これをSAPのERPではどう位置づけているかというと、販売SDの取引先機能として、カスタマイズしている。
商社=受注先(標準機能)
倉庫=出荷先(標準機能)
メーカー=荷受主(カスタマイズ)
というわけだ。
で、その営業マンの販売実績は、荷受主で抽出される必要がある。
独自開発BIのディメンジョンとして、荷受主も抽出条件にはなっている。
だが、これは、得意先マスターの荷受主を一覧から選ぶようになっている。
販売エリアごとに過去登録した荷受主がすべて一覧表示される・・・・
これでは、直近の販売実績を荷受主別に見たいのに抽出できないではないか?
これが、営業マンの不満だった。
これも前出の内部監査部の支払条件、顧客データベースと同様の問題点だ。
過去実績の期間を指定したら、当該期間の中で取引のある「荷受主」の一覧を抽出して、マスターとして選択できるようにしなければいけない。
Dr.SumのDatalizerには、抽出条件に、マスターではなく、過去実績明細からマスターをSQLで指定できる機能があるので、それを試して見ようと考えている。


明細データのマスタ化(2)
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